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大西卓哉宇宙飛行士の生の声に、子どもたちも興味津々!肝付町で語る、ISS日本実験棟「きぼう」の可能性とは?

2017.04.07 up

内之浦銀河アリーナで「大西卓哉宇宙飛行士ミッション報告会in鹿児島県肝付町」が開催されました!

平成28年7月7日に宇宙へ飛び立ち、宇宙に長期滞在した後、10月30日に地球へ帰還したJAXA宇宙飛行士の大西卓哉さん。

宇宙で大活躍された大西卓哉さんが、3月25日(土)肝付町にやってきました!

ウチノウラキモツキに来た目的…それは、国際宇宙ステーション(ISS)第48次/第49次長期滞在クルーとして行ったミッションの内容や活動の報告会をおこなうため!

2月に行われた東京でのミッション報告会をのぞくと、地方では初めて。しかも、九州ではここ鹿児島県肝付町だけの開催です。

スペシャル感あふれる「大西卓哉宇宙飛行士ミッション報告会in鹿児島県肝付町」を見ようと、町内外から500名以上の宇宙ファンが来場してくださいました。なかには東京、静岡、京都などはるばる遠方から来て下さった方も。報告会と同時期に肝付町で開催されていた「KIMOTSUKI SPACE CAMP(3月25日~27日開催)」の学生さんたちも参加してくれました。

 

「宇宙と空のコラボレーション!」としてブルースーツやANAの客室乗務員制服試着ができるコーナーや、VRアプリコーナーは大人気で長蛇の列が。国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」の様子がリアルに体感できました。

開場前からたくさんの人で賑いました。

 

VRアプリを楽しむこどもたち。歓声をあげながら上に下に後ろにキョロキョロ、360度広がる迫力映像を満喫していました。

 

いよいよミッション報告会開始。拍手喝采のなか大西卓哉宇宙飛行士が登場しました!

 

「みなさん、こんにちは。JAXA宇宙飛行士の大西卓哉です。」憧れの宇宙飛行士を前に、会場の熱気が高まります。

 

「きぼう」でのミッションと、宇宙と地上との絆とは    

第1部は、大西さんの「ミッション報告」。国際宇宙ステーションでの活動について、お話をいただきました。

大西さんが担当したのは、「小動物飼育ミッション」。マウスを対象に、重力による筋肉や骨量の変化を調べる研究をされていたそうです。宇宙では、宇宙飛行士の筋肉や骨量が急激に減少します。マウスの研究をすることで、原因となっている遺伝子の解明に繋がるとのこと。解明されれば、宇宙に長期滞在する有人火星探査の可能性がぐんとひろがりますね。また、大西さんは国際宇宙ステーションがどんな様子で、どのような日常を送っていたのかを地上のみなさんに知って頂くため、宇宙から毎日ブログを更新されていました。SNSでリアルタイムに配信されたブログを読めば、宇宙をグッと身近に感じることができます。

大西宇宙飛行士ブログ

第2部は【学ぼう!宇宙に浮かぶ実験室「きぼう」の実験】です。

ここでは、大西宇宙飛行士を地上から支えた「きぼう利用センター」主任研究員の小澤大作さんも加わりお話をして頂きました。

小澤さんは種子島でも勤務されていた経験があり、「大自然のなかで科学技術の結晶であるロケットが打ちあがる、リフトオフの瞬間が好き」とおっしゃっていました。

大西宇宙飛行士は、「打ち上げの時は空気がバリバリと震えるような迫力がある。ぜひ鹿児島の宇宙センター、肝付町に来て見てください。」と太鼓判を押されていました。

「ぜひ打上げの瞬間を体感してください、おすすめです」と口を揃えます。

 

宇宙飛行士が国際宇宙ステーションでの任務を遂行するためには、地上からの支援が必須です。宇宙と地上のクルーが協力することで、ひとつひとつの活動が成り立っているのです。その活動のひとつが、日本実験棟「きぼう」にしかない機能「エアロック」の遠隔運用化です。「エアロック」は、ロケットに相乗りされてきた人工衛星を、国際宇宙ステーションから宇宙に放出する役割を担っています。

実際の衛星の模型を手に持ち説明される小澤さん。手のひらサイズでもしっかり宇宙で働きます。

 

地上からの遠隔運用ができるようになれば、宇宙飛行士が寝ている間に地上で操作して、貴重な宇宙飛行士のクルータイムを削減することが可能になるそうです。地上からの頼もしい支援があれば、宇宙でも安心して活動できますね。

 第3部では、「ココでしか聞けない!宇宙のお仕事トークショー」として、大西宇宙飛行士とフライトディレクタの中野優理香さんが登場。

中野さんは、大西宇宙飛行士がミッションを遂行するための運用準備を統括していました。

15カ国が参加している国際宇宙ステーションを地上から支える「きぼう」の管制室をまとめる中野さん。交信は英語で行うこともしばしば。実際にヘッドセットをつけて、大西さんと模擬交信を行っていただきました。

「鹿児島のお酒を買って帰りたいですね。お魚もプリプリです。」等、鹿児島ネタを交えて交信。

実際にミッションをまとめるにあたり相当なプレッシャーがあったのでは?という質問には、「コミュニケーションを1番大切にしている。信頼関係を作り、大西さんとも頻繁に連絡し作業の目的や背景を伝える」と、宇宙という現場でのコミュニケーションの大切さをお話されていました。

質問コーナーでは、たくさん挙手があり、「お風呂はどうしてるんですか?」「国際宇宙ステーションの中では、靴をはくんですか?」等のなかなかするどい質問が飛び出しました。

 未来を担う学生たちが大西さんにインタビュー

楽しい時間はアッという間に過ぎ、大盛況のなかミッション報告会は終了。

メディアの取材後、3月25日~27日の間肝付町で開催された、衛星開発プロジェクトを立ち上げる「KIMOTSUKI SPACE CAMP」の学生たちが、大西宇宙飛行士にインタビューをしました。

参加していたのは、肝付町で超小型衛星を打ち上げるために全国から集まった中学・高校生。宇宙に馳せる気持ちはひとしおです。

「もし大西さんが超小型衛星プロジェクトを立ち上げるなら、どのようなものを提案しますか?」という質問に、「僕はパイロットなので、乗り物の操縦テクニックを向上させたり、宇宙船の姿勢を制御するなど、新しい技術を小さい衛星につめこめたらいいなと思います。」と答えられました。

また「大西さんが有人宇宙開発の視点から感じる人工衛星による宇宙開発に求めるものはなんでしょうか」という質問も。

「たとえば静止衛星は地球を常時観測する等の役割があり、人工衛星にしかできないことがある。そういった強みをいかしたものをどんどん作り上げてほしい。人がいないとできない実験を、国際宇宙ステーションでしていきたいです。」と話されました。

キャンプ開催の3日間という短い期間で人工衛星のプロジェクトを作りだす皆さん。実際に宇宙の現場で働く大西宇宙飛行士に話を聞き、思いを強めている様子でした。いつか、皆さんが作った超小型衛星が、大西さんたちの手で国際宇宙ステーションから放出される日が来るのかもしれませんね。

最後に、宇宙のまち肝付町の次世代を担うこどもたちに向け、メッセージをいただきました。

「いろんな事にチャレンジしてください。僕はパイロットでしたが、宇宙飛行士になりたくてパイロットになったわけではありませんでした。しかし宇宙飛行士になって一番自分を助けてくれたのは、パイロットをしていた頃の経験でした。今やらなければならないことを一生懸命やることが、将来に繋がっていくのだと思います。」

宇宙のまち肝付町で開催された「大西卓哉宇宙飛行士ミッション報告会in鹿児島県肝付町」。この様子は、YouTubeの「ウチノウラキモツキ共和国」チャンネルで生放送されました。

ウチノウラキモツキ共和国YouTubeチャンネル

現在も動画を見る事ができますので、実際に見に行かれた方も、残念ながら行けなかった方も、ミッション報告会を振り返ることができます。こちらも合わせてご覧ください。